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社長インタビュー 2008年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2008 j04

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(1)

市場環境

Q1. 初めに 2007 年度を振り返って、市場や業界の動きを総括してください。

A1. 携帯電話市場においては、競争が激しい一年でしたが、今後は料金面での競争は沈静化し、端末

やコンテンツなどのサービス面での競争に移っていくと見ています。

2007年度の移動通信市場は、各社の料金施策の拡充が進むとともに、端末補助 金と通信料金を分離した新たな販売スキームの導入もあり、事業者間の競争が激化 した年であったと実感しています。

しかし、コンシューマ市場の成長が緩やかに鈍化してきている点を考えると、料金 値下げによる収入の減少を契約者の増加により補うことが、以前と比べて困難になっ てきていることから、2008年度は料金面での競争が沈静化に向かい、料金以外の 端末やコンテンツにおけるサービス競争に移っていくと見ています。

また、固定通信市場は、現在IP化・ブロードバンド化への転換期にありますが、 FTTH(Fiber to The Home)サービスについては、ADSLからの移行は進んでい るものの、まだ本格的な立ち上がりとはいえない状況です。

日本の通信業界全体では、政府の「新競争促進プログラム2010」のもと、IP化時 代に向けた新たなサービス競争の促進や公正競争環境の整備に関する検討が行わ れており、携帯電話のビジネスモデルや、インターネットにおけるトラヒック急増へ の対応などを中心に、様々な競争促進施策が議論されています。また2010年から はNTTの組織問題の検討も始まります。

こうした状況下でも、私たちは業界の環境変化をしっかり見極め、競争環境がどのよ うに変化しようと持続的な成長が可能となる強固なKDDIを築いていくことが、株主の 皆様をはじめとするあらゆるステークホルダーのご期待に応えることだと考えています。

業績評価

Q2. 2007 年度の業績に対する評価をお願いします。

A2. 5 期連続の増収増益、 au の累計契約 3,000 万達成と着実な実績が残せたと考えています。

2007年 度 の 業 績 は、連 結 ベ ースで 営 業 収 益 が3兆5,963億 円(前 年 度 比 +7.8%)、営業利益は4,005億円(前年度比+16.2%)と、5期連続の増収増益を

社長インタビュー

(2)

中期的目標「チャレンジ 2010 」の進捗

Q3. 中長期的な成長戦略について聞かせてください。

A3. 移動通信事業において、 au の独自性やブランド力の強化を図り、当社全体の利益を牽引します。

当社は 、2007年4月に中期的な目標「チャレンジ2010」を発表し、その初年 度にあたる2007年度は、移動通信事業においては、お客様の多様なニーズに対 応した当社ならではの端末やサービスを、タイムリーに開発・投入し、auの独自 性やブランド力の強化に向けて、重点的に取り組んできました。

また、2008年6月には「au買い方セレクト」を拡充し、通信料金が割安な「シンプ ルコース」には、お客様の端末購入における初期負担を軽減するため端末購入代金 の分割払いを導入しました。

当社は、あらゆるコストの低減に取り組んでいますが、中でも端末調達について は高機能化と競争力のある価格設定を両立する「KDDI統合プラットフォーム

(KCP+)」の開発などにより、今後端末販売において利益を確保していくことが可能 となります。契約数やシェアの「量的拡大」につながる品質の追求を進めながら、高 収益体質を実現することで、増収増益を堅持していきます。

また、成長が続く法人市場においては、業態や事業規模に対応したきめ細かい サービスの提供により競争力を高め、大きな成果をあげています。とりわけ大・中規 模法人向けを中心とするモバイル・ソリューションの提供においては、FMC(Fixed and Mobile Convergence)サービスの提供も含めて他社との差別化を実現し、 る改善を続けていかなければならないと認識しています。

また、固定通信事業では、メタルプラスサービスの採算が改善したほか、パワード コムとの合併効果もあり、VPNサービスなどの法人向け事業が好調でした。しかし、 2007年度上期にFTTHサービスの拡販に向けた取り組みを強化したこともあり、前 年度比で赤字幅が拡大しました。FTTHサービスについては、収益面ではまだまだ 厳しい状況にありますが、中長期的な成長力確保のためにも、販売力の強化ととも に収益性の改善にしっかりと取り組んでいきます。

s あらゆるサービスにおけるお客様満足 No.1を目指す。

s 「量的拡大」と「質的向上」の両立によ り、持続的成長を図る。

s 2010年度の目標(連結) 営業収益:4兆円 営業利益:6,000億円

モバイルでの増収・増益基調を堅 持̶ 顧客基盤と事業ドメインの拡大 による売上高向上

FTTH事業等ブロードバンドの推進

と固定通信事業の黒字化

FMBCの展開と非通信事業ドメイン

の拡大

法人向けはICT*をワンストップで提 供するオールラウンドプレイヤーへ 発展

s 株主還元の充実を図る。

*Information and Communication Technology

「チャレンジ2010」のコアメッセージ

(3)

Q4. 固定通信事業の状況についても教えてください。

A4. 2010 年度での黒字化に向けて、収益性の改善を図っていきます。

コンシューマ向けの固定通信事業では、引続きアクセス回線系ビジネスへの取り組み を推進していきます。現状は、FTTH事業において、お客数の獲得・回線開通費用と いった初期費用が負担となっていますが、顧客基盤の拡大と顧客獲得効率の向上により 解決を図っております。今後は、auショップの活用なども含めた販売体制の整備とサー ビスの魅力化・充実化を同時に実現しながら、競争力の強化に取り組んでまいります。 一方、法人向けのビジネスにおいては、パワードコムとの合併効果もあり、ネット ワークソリューションの提供を中心に黒字が拡大しています。さらに、お客様のワン ストップ/アウトソースニーズにお応えするため、パートナー企業とのアライアンス や当 社 海 外データセンターの拡 張などを進めており、ICT(Information and Communication Technology)をワンストップで提供できる信頼性の高いオールラ ウンドプレイヤーへの発展を目指しています。

2008年度には、メタルプラスサービスの黒字化も見えており、今後FTTHサービ スを中心に、固定通信事業全体の収益性改善をさらに進めることで、2010年度で の黒字化は十分達成可能と考えています。

実績を伸ばしています。中・小規模法人向けに対しても、2007年度に専用の販売 体制を構築し、拡販に努めています。

さらに、コンテンツ・メディア事業の売上は年率30%で順調に伸びており、利益 率の高い事業として今後の成長に期待しています。

社長インタビュー

事業ポートフォリオのイメージ(円の大きさは営業収益の規模を示す。)

現在

0 ネットワーク ソリューション

赤字 黒字

コンシューマ向け モバイル事業

営業利益 売上高伸長率

コンシューマ向け 固定通信事業

モバイル・

ソリューション モバイル・

ソリューション

2010年度

0

赤字 営業利益 黒字 売上高伸長率

コンシューマ向け 固定通信事業 新規事業

コンシューマ向け モバイル事業 ネットワーク ソリューション

(4)

「チャレンジ2010」では、4兆円の売上のうち5%程度は、新規事業の創出で生み 出したいと考えています。移動通信事業のARPUが緩やかに低下する中で、auの 3,000万の顧客基盤を活かし、これまでの通信料以外の収入を拡大するビジネスの 開拓が重要となります。

具体的には、株式会社三菱東京UFJ銀行との協業により、携帯電話の特性を活 かした個人向け銀行サービスを提供する「株式会社じぶん銀行*」が、銀行営業免 許を取得し、2008年7月よりお客様向けにサービスを開始しました。また、当社を 含めた6つの事業会社の共同出資により、モバイルWiMAX事業を行う「UQコミュ ニケーションズ株式会社*」を設立し、当社がリーダーシップをとる形で、2009年の サービス開始に向けた準備を急ピッチで進めています。

2008年度は、こうした新規事業の立ち上げをしっかりと行い、大きく育てていき たいと考えています。

* 「株式会社じぶん銀行」「UQコミュニケーションズ株式会社」は、ともに当社の持分法適用会社となります。

業績予想

Q6. 2008 年度の業績見通しについて教えてください。

A6. 引続き厳しい競争環境ですが、増収増益を目指します。

2008年度は営業収益3兆7,000億円(当年度比+2.9%)、営業利益4,430億円

(当年度比+10.6%)、当期純利益2,500億円(当年度比+14.8%)を見込んでいます。

(事業別内訳や前提条件などは、事業概況29頁及び41頁を参照してください。) 厳しい競争環境ではありますが、「チャレンジ2010」の最終年度である2010年度 に向けて、「量的拡大」と「質的向上」に取り組み、増収増益基調を維持することを 目指してまいります。増収増益による次なる成長への基礎作りは、私が責任を持って やるべき最も重要な使命と認識しています。

また、設備投資は、2007年度に比べて730億円の増加となる5,900億円を予定 しています。

営業収益 営業収益

0 1,000 3,000

2,000 4,000

(十億円)

2,920 3,061 3,335

3,596 3,700

(5)

株主還元・資本政策

Q7. 株主還元や資本政策に対する考え方について教えてください。

A7. 連結配当性向 20% 以上を目標に、将来の成長に向けた投資も行っていきます。

移動通信事業においては、ご契約数の増加への対応をはじめ、さらなる通話品質 の向上、下り速度で最大3.1Mbps・上り速度で最大1.8Mbpsへの高速化を実現す るEV-DO Rev. Aのエリア充実化に加えて、2012年7月の800MHz帯周波数再編 に向けた対応を一部前倒しにて行います。

固定通信事業においては、アクセス回線系ビジネスの強化におけるFTTHサービ スの拡販や、法人のお客様に提供するICTソリューションをさらに充実するための海 外データセンター投資など、今後の事業拡大に向けた投資を予定しています。

当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と考えており、財務面の健全 性を維持しつつ、連結配当性向20%以上を目標に安定的な配当を継続していきます。

これまで、業績の拡大に合わせて毎年着実に増配を実現しており、2007年度の配 当につきましては、前年度比1,000円増の年間10,500円とし、連結配当性向は21.5% になっています。

現在の連結配当性向の水準については、決して十分とは言えないと考えています が、当面は持続的な成長に向けた投資が必要な時期だと見ています。投資と配当の バランスを取りつつも、中長期的には配当性向を上げていきたいと考えています。

なお、株主還元としては、配当を中心に考えておりますが、将来的にはフリー・ キャッシュ・フローを踏まえて、自社株買いについても選択肢の一つとしております。 当社は、今後も将来の成長へ向けた投資を行い、一層の収益拡大とさらなる企業価 値の向上を目指します。株主・投資家の皆様には、今後ともご支援を賜りますよう、お 願い申し上げます。

社長インタビュー

配当金 配当金

0 3,000 9,000

6,000 12,000

(円)

05 06 07 08 6,900

8,000 9,500

10,500 11,000

09(予) 0

200 400 600

(十億円)

05 06 07 08 296 297

345 400

443

09(予)

営業利益

参照

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